生姜には、通年売られている生姜以外にも、限られた時期だけ市場に並ぶ新生姜や親生姜と呼ばれる生姜があります。みなさんがよく耳にするひね生姜(古根生姜)は、私たち生姜の生産者は「囲い生姜」と呼んでいます。これらの生姜の違いについてお話しさせて頂きます。
新生姜
掘り立ての生姜を新生姜と言います。
<特徴>
水分が多く香りが華やかで囲い生姜に比べて辛味が優しい。肉質も柔らかく、繊維も少ないので漬け物や生野菜のように食べます。
<保存方法>
10月中旬より前の新生姜は比較的保存期間が短いので、なるべく早く使うことをおすすめします。長期間保存する場合は、酢漬けや漬け物に加工すると一年中美味しい新生姜を食べる事が出来ます。旬の新生姜を酢漬け等すると格別な美味しさです。
囲い生姜
収穫したから二ヶ月以上経った生姜を囲い生姜と言います。市場で一年中売られている生姜です。新生姜を15度の専用庫で二ヶ月以上保存すると、新生姜の白い肌が飴色に変わります。
<特徴>
新生姜に比べて水分が少なく辛味が強い。保存期間を経て熟成しているので、風味に深みが増しています。生姜焼き、豚汁や野菜や肉を使った炒め物など、あらゆる料理に利用できます。
<保存方法>
寒さと乾燥に弱い生姜ですが、囲い生姜は一般家庭でも一月から二月、うまく保存するとそれ以上保つことができます。新聞紙に土つきのままの生姜を包み、ビニール袋に入れて、風通しの良い日陰で保存します。下処理をして冷凍保存すると長く便利に使えます。
一度種として使った生姜を親生姜と言います。比較的日持ちしない為、冬の間の限られた時期にしか流通しません。
<特徴>
漢方薬で使われることの多く囲い生姜に比べて辛味が強い傾向にあります。日持ちしない為、冬の極限られた時期のみ一部で流通します。水分が少なく辛味が強い為、乾生姜や生姜のシロップ作りに使われます。
<保存方法>
基本的に日持ちしませんので、すぐに使い切ることをお勧めします。乾燥させたり、シロップを作るなどして保存食品にするか、下処理をして冷凍保存がいいでしょう。